2025年に急に名前を聞くようになった「トルピードバット(魚雷バット)」は大きな話題になっています。
NPBの選手も試作品で試打を始めており、日本でも使用者が増えてくることが予想されます。
プロ野球界で広がればアマチュアも気軽に使用できるようになる日も近いでしょう。
メジャーのヤンキースの複数選手が使用し、1試合のホームラン数記録タイを記録し、打撃力向上に寄与しているのではと注目されています。
しかし、独特な形状からデメリットについても理解しておく必要があると思われます。
この記事では「魚雷(トルピード)バット」にデメリットがあるのか?について解説します。
- 魚雷(トルピード)バットとは?
- 魚雷(トルピード)バットのデメリット
- 魚雷(トルピード)バットに対する有名選手の見解
- 魚雷(トルピード)バットの販売状況
トルピードバット(魚雷バット)とは?
トルピードバットとはいわゆる「バットの芯」がグリップ寄りに位置しており、魚雷のような形に見えるバットのことを指します。

バットの開発者は物理学の有名な博士となっているようです。
選手たちがボールを当てる場所がバットの一番太い部分ではないと気づいた時に、バットのコンセプトが閃いた。
MIB.jp
芯がグリップ側にあるため、打者によっては芯でとらえる確率が上がるというデータが出ているようです。
バット時代は2018年頃から使用はされていたようですが、2025年のヤンキース打線の爆発で一気に注目を集めることになりました。
全ての打者の成績が良くなるという訳ではないようで、大谷選手は以下のような見解を示しています。
最初から可能性を排除することはないと思いますけど、今のバットに充分満足しますし、いいフィーリングが帰ってきているので、今のところは継続して今のバットを使うんじゃないかなと思っています。
MLB最強打者の1人でもある大谷選手が使用することになったら、よりトルピードバット
魚雷(トルピード)バットが持つ3つのデメリット

打力が向上すると言われている魚雷(トルピード)バットですが、以下のような3つのデメリットがあると言われていいます。
- ヘッドに重さがないので遠心力が使えない
- 先端が細くなっており外角が打てない
- 今までにない形状に慣れる必要がある
詳しくは以下にて解説します。
ヘッドに重さがないので遠心力が使えない

魚雷(トルピード)バットは重心がグリップ側に寄っており、従来のバットよりも遠心力を使いづらくなっています。
従来のバットはヘッド部分の重みを利用し遠心力でスイングスピードを出しています。
特にトップバランスバットは長距離打者が使用し、飛距離を出すためには先端の重さが必要だと分かります。
しかし、魚雷(トルピード)バットはヘッド部分が細くなっており重みが無いので、遠心力を利用し辛くなっています。
パワーがあるメジャーリーガーだと遠心力を利用しなくてもスイングスピードを出せますが、パワーのない選手は飛距離が出なくなるかもしれません。
先端が細くなっており外角が打てない

魚雷(トルピード)バットは先端部分が細くなっているため、外角のボールへの対応が難しいと言われています。
そもそも魚雷(トルピード)バットは従来のバットでは芯よりグリップ側でボールを捉える選手向けに開発されています。
そのため芯をグリップ側に寄せるために先端が細くなっていく特殊な形状をしています。
芯だけでなく重量もグリップ側に寄っているため、バットの先端寄りで捉えた打球に力を伝え辛くなっています。
外寄りのボールを上手くグリップ側で捉えるにはかなり踏み込んで打ちにいく必要がありそうです。
外角が全く打てなくなるという訳ではありませんが、今まではヒットになったような打球がアウトになるということは起こりえるでしょう、
今までにない形状に慣れる必要がある

魚雷(トルピード)バットは今までにないようなバランスのバットになるため、使用する際はそのバランスに慣れる必要があります。
従来のバットは先端から芯部分に掛けて重さがある形状になっており、それ以外のバットはあまり使用されていません。
魚雷(トルピード)バットは先端が細く今までにない形状をしており、スイングの際に必ず違和感を感じることになると思います。
また芯部分も従来と異なる場所にあるようなので、実際にボールを打てばより違和感を感じることになるでしょう。
魚雷(トルピード)バットに対する有名選手の見解

話題になっている魚雷(トルピード)バットを実際に使用した元有名選手は従来のバットと異なる感覚があると話しています。
ニュース番組で魚雷(トルピード)バットを実際に使用し、バッティングをした高橋由伸さんは以下のように話しています。
今までは、先端に普段意識がいく。魚雷バットは意識がだいぶ下に下がる。コントロールがしやすい感覚、芯が手に近くなるので、ボールに当てやすくなるかも。
ヘッドの重みがない分、押す力を今まで以上に使わないと反対に飛ばないかなと感じます。
同じくニュース番組で素振りをした里崎智也さんも「扱いやすいがパワーが出しづらい」と見解を述べています。
有名選手の見解ではバットの形状的にボールを遠くに飛ばすことには適していないと言えるでしょう。
魚雷(トルピード)バットの販売状況

魚雷バット(トルピードバット)は現在国内の有名メーカーでは販売しておらず、海外メーカーのものが多くなっています。
ネットで購入できるトルピードバットは以下の商品になっています。
\完全受注生産 ヴィクタス ¥64,800/
値段は通常の木製バットと比べてかなり高くなっていますが、受注生産となっているのでしょうがないでしょう。
まとめ

打力が向上すると言われる魚雷(トルピード)バットにデメリットについて解説しました。
もし、魚雷(トルピード)バットを使用することにばった場合はまずバットの形状になれることが必要になると思います。
芯の位置も違うようなので練習で使用し、自分にあっているかを確かめる必要がありそうです。
外角が打てないという点については、実際にバットの先端部分でボールを捉えても全く飛ばなさそうなので、一概に間違いではなさそうです。
話題になっている魚雷(トルピード)バットが気軽に手に取れるようになったら1度使用してみたいですね。
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